大人になってからも人前で泣いてしまい、はれ物扱いをされたりして苦しんだ経験はありますか?
他の人以上に泣いてしまいやすい人は、もしかしたらHSPという気質が原因かもしれません。
- 仕事で失敗したときに罪悪感で泣いてしまう
- きついことを言われて泣いてしまう
- 本音を話すとなぜか泣いてしまう
- 大勢の人の前で話すと声が震える
上記のような方向けに、すぐに泣いてしまう人の原因がHSPにあるかもしれない理由と、対処法について解説します。
大人でも泣いてしまいそうになる場面とは?
大人であっても、様々な場面で泣いてしまいそうになることがあると思います。
特にHSPの気質は、真面目で責任感が強いがゆえに、それが涙につながる原因になったりします。
それでは、具体的にどのような場面で泣いてしまいやすいのかを解説していきます。
①罪悪感を強く感じたとき
大人になると多くの人間関係ができ、他人に罪悪感を抱く機会も次第に多くなります。
- 仕事で失敗をして、他人に迷惑をかけてしまった
- 約束の時間に間に合わなかった
- 恋人などに別れを切り出す など
周りの期待に応えようとする人ほど、他人に迷惑をかけてしまったときの罪悪感は強くなります。
特にHSPはその傾向が強く、仕事で失敗したりして周りに迷惑をかけると、人一倍の罪悪感を抱きます。
さらに、失敗がもたらす結果をいやというほど分かっているのに、追い打ちをかけるように責めらると、耐えきれずその場から逃げ出したくなることも多々あります。
②本音を話すとき
HSPは幼い頃から、自分の気持ちを抑えて育ってきた人が多くいます。そのため、本音を伝えるということが、多数派の人に比べてハードルが高いです。
本音を伝えるとき、自分の発言が他人を巻き込むような責任のともなうものの場合は、その責任の重さが圧力となり、泣いてしまうことがあります。
- 家族に転職を伝えるとき
- 好きな人に告白するとき
- 間違ったことをしている人に注意するとき など
自分に非がない場合でも、他人を巻き込むことを伝えるときは相手の同意が必要ですよね。
普段から周囲の顔色を気にするHSPは、同意を得られなかったときのことを極度に恐れてしまうのです。
③大勢の人の前で発言するとき
スピーチなど、大勢の注目を受けながら発言を迫られる場面で、声が震えたり、泣いてしまう人もいるでしょう。
この傾向は、自分に自信がない人に特に強く表れます。
HSPは多数派に抑圧されて育っている場合が多いため、ありのままの自分をさらけだしたという経験がほとんどありません。
そのため、大勢の前に立つときに、取り繕いの自分が保てず、感情がコントロールできなくなることがあります。
人前で泣かないための対処法
泣くこと自体は悪いことではありません。一人のときや、あなた自信を受け入れてくれる人の前では思いっきり泣きましょう。
ただし、その他の人の前で泣いてしまうと、人間関係ではれ物にされたり、周りからの評価が悪くなったりするので、それは避けたいと思う人が大半でしょう。
そのため、以下に人前で泣かないための短期的対処法と長期的対処法をまとめましたので、是非参考にしてください。
短期的対処法
短期的対処法① 泣きそうになったらその場をはなれる
人前で泣きそうになった時にその場を離れられそうなら、ひとまずその場を離れましょう。可能であれば、飲み物を飲んだりして一服しましょう。トイレや自家用車の中など、一人の空間が近くにある場合は、そこに向かうのもオススメです。
短期的対処法② 一人のときに思い切り泣く
泣くこと自体は悪いことではなく、自分の気持ちを吐き出す行為なので、気持ちが整理できたり、質の良い睡眠に繋がります。
自分の気持ちを吐き出すと言う意味では、紙に自分の思いをひたすら書き出して、ゴミ箱に捨てるといった手法もあります。
短期的対処法③ 相手の目を見て話しを聞く(話をする)
自分に自信がない人は、他人から何かを指摘されると、自分が悪いことでないにもかかわらず、委縮してしまう傾向があります。特にHSPはこの傾向が強いです。
そんなときに効果的なのが、相手の目を見ることです。特に、話している相手の目をみて話を聞くと、対等な立場で話をしているという実感に繋がり、委縮を防ぐことができます。
短期的対処法④ 心の中で言い返す
仕事などで注意を受けたり怒られたりすると、あたかも自分がすべて悪いと思ってしまいますよね。しかし、もしかしたら、教育制度が整っていない組織の方に原因があったりします。基本的に自分だけが悪いなんてことは滅多にありません。
しかし、反論をすると、たとえ筋が通っていたとしても、「言い訳をするな」と抑圧されてしまいますよね。だから、自分に自信をもてず、「すべて自分が間違っている」と感じてしまう人が増えてしまうのです。
理不尽な要求は言うまでもなく反論するべきです。それ以外の場合であっても、心の中で反論することによって、過度に罪悪感を抱いたり、自信を喪失せずに済みます。特にHSPの場合は罪悪感を感じやすいので、この方法はとても効果的です。
目指すところは、相手の間違いに対しては、心の中ではなく直接反論できるようになることですが、なかなか難しいと思いますので、とりあえず心の中で反論をするくせをつけましょう。
長期的な対処法
長期的対処法① その物事の優先順位を下にする
真面目で責任感の強い人ほど、仕事や勉強に本気で取り組みます。しかし、良い結果を残せなかったときや失敗したときに自信を失ったり、周囲の期待に応えられなかったことへの罪悪感を感じてしまいやすい傾向にあります。
罪悪感を感じたところで、周りの評価は変わりません。むしろ、失敗を受け入れてくれない組織に将来はないため、自分から願い下げぐらいの気持ちでいるべきです。
真面目な人ほど、遊んだり、趣味といったものを第一優先におきましょう。また、対人関係の生まれない一人でできる趣味をつくることも大事です。
長期的対処法② 自己肯定感を高める
HSPは多数派の中の少数派として幼い頃から育ってきたので、自尊心が弱く、自分に高い基準を設定する傾向があります。ゆえに、人一倍、失敗を恐れ、失敗してしまった時の気持ちがコントロールできず泣いてしまうことに繋がります。
高い基準を設定している原因は低い自尊心にあります。そのため、自己肯定感を高めることができれば、今よりも何倍も生きやすくなるでしょう。
長期的対処法③ 規則正しい生活をする
感情が不安定な人も自分の気持ちがコントロールできず泣いてしまう人が多いです。感情の安定はホルモンバランスにも影響されます。不規則な生活をしてしまうと、ホルモンバランスが崩れてしまいます。
仕事など忙しい人もいるとは思いますが、なるべく、規則正しい生活を心がけましょう。特に睡眠時間が少なかったり、睡眠の質が悪い人は要注意です。
- 夜9時以降は何も食べない
- お風呂に湯を張って肩までつかる
- まぶたを温める
- 寝る前に軽いストレッチをする
睡眠の質が悪いと思う人は上記を試してみてください。
長期的対処法⑤ 自分の本音を伝える癖をつける
自分が相手に話をするときに泣いてしまいやすい人は、普段から、他の人以上に自分を「いい人」として取り繕っているのが大きな原因です。
少数派であるHSPは、自分を抑圧してでも多数派にあわせて育ってきた人が多いです。そのため、本音を伝えると嫌われてしまわないかや、自分の評価が悪くなるんじゃないかと思う人もいるでしょう。
確かに、すべての人が本音を受け入れてはくれないでしょう。でも、逆に今以上によって来てくれる人も増えるはずです。
本音を伝えないと、本当の自分を相手に知ってもらえず、いつまでも自分を取り繕って生きていかないといけません。自分の本音が分からないという人もいるでしょう。そんな人は、一日の終わりにその日の振り返りをしてみてください。
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